| 開 発 経 緯 平成18年における火災出火件数は53,276件でした。死者数は2,067人であり、65歳以上の高齢者と5歳以下の乳幼児が半数を占めています。火災が発生した場合に最も被害が少なく、確実に消火するポイントは「炎の勢いが小さい内に消火する」という事です。これを「初期消火」といいます。しかし「パニック状態になってしまい操作を間違えた」「重すぎて火元まで運べない」「炎の熱で近づけず、満足な初期消火ができない」など、これまでの噴射型消火器は操作が複雑で、重量も非常に重く、特に高齢者や子供・身障者等「災害弱者」には扱いづらい物でした。そのため以下の条件をみたすように「投げ消すSAT(サット)119」は誕生しました。 「災害弱者」にも扱える大きさ、重さで、 複雑な操作や訓練が不要である事 消火能力に優れている事(避難路の確保に効果的な性能を有している事) 人体・環境にも無害である事、また使用後の後始末に不都合がない事 設置した時、使用者に家具・調度との違和感を感じさせない外観である事 用途に合わせて使える2種類の保護カバー 壁面設置タイプ ショルダータイプ 部屋の雰囲気を壊さない壁面設置用ホルダーカバー、 プラスチック製 携帯したまま避難できるストラップ付き保護カバー、 特殊布製 使 用 方 法 ●投てき消火 保護カバーから消火剤入りアンプルを取り出し、火元へ 向かって投げつけてます。 アンプルが破壊し消火剤が化学変化を起し消火ガスが 発生します。とっさの場合に誰でも使える方法です。 ※柔らかい布団などに当てるとアンプルが割れない場合 があります。火元近くの硬い壁や床に当ててください (図は壁面設置タイプの使用方法) ●水割り消火 バケツ1杯の水にアンプル1本を割り入れ、混ぜること により消火薬剤の量を増やす事ができます。 柄杓などで火元に振り掛ける事で、広範囲の火災に 対応できます。 消火のしくみ 1. 火災とは、燃焼とは? 物が燃えるという事は、可燃物と酸素が化合(2種類以上の物質が科学的に結合する こと)する化学反応です。これを「酸化反応」といいます。物が燃えたりする事や、金属が 錆びる事も酸化反応です。 酸化反応=燃焼 可燃性物質と酸素が反応する際、反応熱が発生し、その熱によって可燃性物質が 温められ更に酸化しやすい状態になる「連鎖反応」を引き起こし、燃焼という 現象になります。 この燃焼に必要な要素をどれか一つでも取り去れば燃焼をストップさせる事が可能です。 具体的には 1. 酸素を遮断すること 2. 化学反応を起こさせないこと 3. 温度を冷却すること 4. 可燃物を取り去ること の4つが考えられます。 2. 消火剤のはたらき 火元近くに投げられたアンプルから消火液が飛び散ります。その際の水分蒸発作用 によって燃焼物を冷やします。(冷却効果)また、この消火剤に含まれるリン酸アンモ ニウムと主要消火剤によって発生するアンモニアガスが燃焼連鎖反応の負触媒と なります。(連鎖反応を抑制)同時に、この消火剤に含まれた重炭酸アンモニウムと 炎の熱によって発生した炭酸ガスが燃焼面への酸素を遮断し燃焼を抑えます。 (酸素を遮断)そのほかに燃焼物の発火点を上げて燃えにくくする成分(硫酸アンモニ ウム)も配合されており、優れた再燃防止効果を発揮します。 このように投げ消すSAT119は(可燃物を取り去る)以外のすべての項目に対応しており、 高い消火能力を発揮します。 仕 様 表 商品名 投げ消すサット119(TS-119)特定初期拡大抑制機器 1. 対応火災 普通火災(木材・紙等) 2. 有効消火条件 屋内の初期火災 3. 消火方法 投てき消火/水割り消火 4. 消火剤主成分 リン酸アンモニウム・塩化ナトリウム・重炭酸アンモニウム 尿素・硫酸アンモニウム・界面活性剤 5. 消火剤PH 8.1〜8.9(20℃) 6. 消火剤比重 1.14〜1.18(20℃) 7. 薬剤容量 510cc(薬剤アンプル1本) 8. アンプル材質 硬質塩化ビニール 9. 品質保証期間 製品カバーに記載 10. 保存温度範囲 −10℃〜+40℃ 11. 外形寸法 アンプル 184(H)×φ64(W)mm 保護カバー(ショルダータイプ) 230(H)×110(W)×100(D)mm ホルダーカバー(壁面設置タイプ) 205(H)×72(W)×74.5(D)mm 12. 質量 薬剤入アンプル:630g 13. 各種認定 日本消防検定協会性能鑑定 鑑特第206号、PSB性能証明取得(2003.3) 14. 希望小売価格 オープン価格 15.JANコード 壁面設置タイプ:4562143692062 / ショルダータイプ:4562143692093 安 全 性 に つ い て 1. 薬剤の安全性(環境に対する影響) 消火剤成分は弱アルカリ性で主な原料は食品添加物と 国家検定品として認定された安全な界面活性剤で 構成されていますので、皮膚に直接触れても問題は ありません。破棄する場合、そのまま下水に流す事が 可能です。 生物科学的酸素要求量(BOD)---- 93mg/L 化学的酸素要求量(COD)---- 730mg/L 試料を超純水で6%に希釈したものを試験溶液とした。 公的機関による試験結果 2. 使用時の安全性 投げ消すSAT119は炭酸ガスとアンモニアガスを発生 させて消火します。ガスは初期消火には十分で人体 には害のない程度の量しか発生しません。ガスは 若干アンモニア臭がしますが、工場などで使用されて いる労働安全基準値を下回る数値でしか発生しません。 よって人体に影響はありません。 発生したCO2(炭酸ガス)------- 4000ppm 労働安全基準は5000ppm以下 発生したNH3(アンモニアガス)---- 20ppm 労働安全基準は25ppm以下 消火後30秒での測定、8m3小屋内、北川式検知管使用 日 本 消 防 検 定 協 会 が 認 め た 性 能 2004年4月、投げ消すサット119は投てき用特定初期拡大 抑制機器として「日本消防検定協会の性能鑑定」に合格 しました。(消火弾タイプの消火機器として世界初) 《 投げ消すサット119の取得鑑定の流れ 》 1. 新技術製品の性能鑑定(平成15年12月2日取得) 新技術等により消防用機械器具等として優れた機能 等を有するがこれについての技術上の規格や技術上の 基準等がないものについて、依頼に応じて、一定以上の 性能をもつものであるかどうかの評価をしています。 この評価は学識経験者等の委員で構成する評価委員会 で行います。この結果「適合」とされた消防機器等には、 その旨の表示を行います。 2. 型式鑑定(平成16年3月29日取得) その構造、材質、性能等についての試験を行い、 技術上の基準に適合するものに型式を付与します。 3. 個別鑑定(製品出荷時に毎回実施) 個々の消防用機械器具等について、付与された型式と その構造、材質、性能等が同一であるかどうかを検査 するものです。個別鑑定に合格した製品には「NS」の 表示を行います。 よく寄せられる質問 1.どんな火災に効果があるの? 「投げ消すサット119」は普通火災(木・紙などが燃える火災)の初期消火に有効です。 初期消火を超える火勢の火災においては完全に消火する事は困難ですが、火災を完全に消火 できない場合でも、投げつけた周辺の火勢は一時的に弱まりますので、その時に避難するという 使用法も有効です。 ※初期消火:天井に炎が燃え広がる前の状態までに行う消火活動、( 出火から3分間程度) また、以下の状況等において「投げ消すサット119」を使用しないで下さい。 ・電気火災(C火災)において、まだ電気が流れている可能性のある火災。 主成分は水なので、感電もしくは機器がショートする恐れがあります。 ・油火災(B火災)ガソリンや鉱物油に火がついた火災。 ・天ぷら油による火災。 ガスが発生することによる消火システムですので、ガスが吹き飛ばされてしまう屋外の火災や、 風通しの良い部屋の火災には効果が上がらない場合があります。その場合水割り消火で火元に 直接掛けて下さい。 2.消火剤アンプルを割ってしまった 消火剤入りアンプルの容器は割れやすい特殊プラスチックでできています、 ガラスや一般的なプラスチックと違って、素手で触れても怪我をしにくくなっております。 消火薬剤が皮膚に直接触れた場合、すぐに水道水で洗い流せば、ほとんど問題はありませんが、 切り傷、擦り傷等のある場合や発疹・かゆみなど異常がある場合は医師の診断を受けて下さい。 消火剤は飲む事ができません。誤飲したり大量に口に入った場合は直ぐに吐き出し、直ちに医師 の診断を受けて下さい。 消火剤が目に入った場合は、直ちに水道水でよく洗い流し、異常のある場合は医師の診断を 受けて下さい。 また、衣服・設備などに付着した場合、すぐにふき取って、可能な場合は水で洗い流してください。 そのまま乾くと青色の顔料が残る場合があります。 アンモニア臭は時間がたてばなくなります。 消火剤が残っているのなら下水などに捨てて頂き、容器は燃えないゴミとして処理してください。 3.防火対象施設に消火器の代わりとして設置できますか? 消防法で定められた防火対象物に対して、普通火災用消火器を消火能力単位で同じ数値分だけ 置き換える事が出来ます。詳しくはこちら 4.品質保証期間はどこに記載されていますか? 品質保証期間の終了年月は保護カバーに記載されています。 アンプル本体に印字されている年は容器の製造年です。消火薬剤の製造年ではございません。 5.消火薬剤の青色が薄くなった 消火薬剤の青い色は誤飲を防ぐ為や判別がつきやすいように着色料で着色した色です。 食品にも使われる着色料なので人体には安全ですが、直射日光や保存場所の状態によっては色が薄くなる場合があります。 色が薄くなっても消火剤成分には影響がありませんので、品質保証期間内であれば消火能力が落ちる事は ございません。 設 置 例 投げ消すSAT119を設置するのに適した場所は火災の起きやすい場所から2〜3m離れた壁面です。 キッチン回りやリビングなどで火災が起きた場合にどの場所に設置すれば効果的に初期消火できるかを考えましょう。火災の火元にあまりにも近い場所はアンプルを取り出す事が困難になる可能性があります。また「2階の寝室で休んでいる時に1階のキッチンで出火した場合、避難経路を確保する為にはどこに設置するか?」など平常時に十分検討する事をお勧めします。 いかなる場所の出火にも迅速に対応できる様、投げ消すSAT119を複数個装備する事をお勧めします。 |